朝目が覚めると頭が痛い、、、重い、、、
胃腸の調子が悪い、、、
季節の変わり目に入り、このような症状にお悩みではありませんか?
夏の終わりから初秋にかけての頭痛や胃腸の不調は、主に以下の2つのメカニズムが絡み合って発生します。
- 自律神経の乱れ: 寒暖差や気圧変動といった気候の変化に体が順応できず、自律神経のバランスが崩れる。
- 夏の疲労の蓄積: 冷たい飲食物の摂りすぎや栄養不足により、胃腸が弱っている。
これらの要因が重なることで、
頭痛、胃腸の不調に加え、倦怠感、だるさ、めまい、食欲不振といった「秋バテ」の症状が現れやすくなります。
今回も季節の変わり目を心地よく過ごし、
自然のリズムで生きていくための、
野草との関わり方をお伝えしたいと思います。
それでは、秋の不調(頭痛や胃腸の不調)に寄り添う、身近な野草たちを見ていきましょう。
頭痛と胃腸の不調を癒す
秋の野草6選
クズ:身体を芯から温める日本の伝統ハーブ
冷えは「万病の元」。夏の間に冷たいものを摂りすぎて身体の芯が冷えていると感じたら、ぜひ葛の力を試してみてください。自律神経の乱れからくる頭痛や身体の重さは、血行不良が原因であることも多いです。中国や韓国では、古くから葛が漢方薬として利用されてきました。海外の研究では、葛に含まれるイソフラボンが、女性ホルモン(エストロゲン)に似た働きをすることから、更年期症状の緩和にも有効である可能性が示唆されています。
- 薬効成分:葛の根(葛根)に含まれるプエラリンやダイジンといったイソフラボン類は、血行を促進する作用があるため、冷えからくる頭痛や肩こりの緩和が期待できます。葛根湯の主原料としても利用されることからも、その効能の高さがうかがえます。また、9月〜10月にかけて、葛の葉の抗酸化物質が他の時期よりも多く含まれるそうです。
(出典:クズ葉における機能性成分の季節変動:https://agriknowledge.affrc.go.jp/RN/2010814974.pdf) - 収穫できる場所・環境:日当たりの良い山野や河川敷、畑の周りなど、日本のどこにでも自生している生命力の強い植物です。
- 安全で手軽な活用法:乾燥させた葛の根(葛根)を細かく砕き、お湯に溶いて作る葛湯は、身体を温めるのに最適です。また、葛の根から作られる葛粉は、料理にとろみをつけたり、お菓子作りに使ったりと、手軽に活用できます。また、茎や葉をお茶にするのもおすすめです。
ゲンノショウコ:「現の証拠」お腹の即効薬
「飲むとすぐに効果が現れる」という名前の由来を持つゲンノショウコは、お腹の不調に心強い味方です。自律神経が乱れると、胃腸の働きに影響が出ることが多いため、内側から整えることが大切です。
- 薬効成分:ゲンノショウコに含まれるタンニンは、腸の粘膜を保護し、過剰な蠕動運動を抑えることで、下痢の症状を和らげる働きが期待できます。また、ゲラニインという成分も含まれており、胃腸の調子を穏やかに整える働きがあります。
- 収穫できる場所と環境:山野の日当たりの良い場所や、やや湿った場所に自生しています。
- 安全で手軽な活用法:乾燥させてゲンノショウコ茶として飲むのが一般的です。
ハギ:心を鎮める、秋の風情をまとうハーブ
秋の七草の一つとしても知られるハギは、その優美な姿だけでなく、古くから心身の不調を癒すために用いられてきました。
- 薬効成分:ハギの根には、女性の不調に寄り添うイソフラボンが含まれており、自律神経の乱れからくる、のぼせやめまいといった症状に穏やかに働きかけ、心を鎮める効果が期待できます。
- 収穫できる場所と環境:山野や河原、土手などに自生しており、日当たりの良い場所を好みます。花が咲き終わった秋に根を収穫するのが一般的です。
- 安全で手軽な活用法:乾燥させたハギの根を煎じてハギ茶として飲むことで、成分を穏やかに摂取できます。また、葉を乾燥させてお茶にするのも手軽な方法です。可憐な花は、天ぷらや料理の彩りとしても楽しめます。
カゼクサ:秋風に揺れるしなやかさに触れる
秋風に揺れる穂が美しいカゼクサは、イネ科の野草です。成分に関する直接的な情報は限られていますが、近縁種やイネ科スズメガヤ属(Eragrostis)全体の研究から、心身の不調に寄り添う成分が含まれていることが示唆されています。
- 薬効成分: カゼクサを含むスズメガヤ属の植物には、抗酸化作用や抗炎症作用を持つフェノール化合物やフラボノイドが含まれていることが報告されています。2017年の研究では、抽出物が抗酸化活性と神経保護作用を持つことが示されています。これは、心身のバランスを保ち、自律神経の乱れからくる不調に働きかける可能性を示唆しています。
- 収穫できる場所と環境:道端や畑のあぜ道など、日当たりの良い場所に自生しており、秋に穂をつけます。
- 安全で手軽な活用法:カゼクサの穂を乾燥させて、カゼクサ茶として飲むのが一般的です。その風味は、心まで落ち着かせてくれるでしょう。また、イネ科の野草を湯掻くと、野生味感じる味わい深い出汁を取ることもできます。
フジバカマ:芳しい香りのヒーリングハーブ
秋の七草の一つであるフジバカマは、乾燥させると桜餅のような甘い香りがすることから、古くから香りを楽しむために用いられてきました。自律神経の乱れによる頭痛や身体の重さは、血行不良やむくみが原因であることも多いです。
- 薬効成分:フジバカマは、漢方で「蘭草(らんそう)」と呼ばれるように、利尿作用のある成分が含まれており、体内の水分バランスを整え、むくみによる頭の重さを和らげるのに役立ちます。また、クマリンやサポニンといった芳香成分には、リラックス効果や、心を落ち着かせるヒーリング作用が期待できます。
- 収穫できる場所と環境:フジバカマは、河原や川沿いの湿った場所を好み、秋になると淡い紫色の可憐な花を咲かせます。
- 安全で手軽な活用法:乾燥させたフジバカマをハーブティーとして飲むのはもちろん、ポプリにして室内に飾れば、その上品な香りが心を癒してくれます。また、入浴剤としてお風呂に入れてヒーリングタイムを楽しむこともできます。
ワレモコウ:内面から穏やかに整える
秋の野原にひっそりと咲くワレモコウは、漢方では「地楡(ちゆ)」と呼ばれ、古くから利用されてきました。自律神経が乱れると、胃腸の働きに影響が出ることが多いため、まずは内側から整えることが大切です。
- 薬効成分:ワレモコウの根茎に含まれるサポニンやタンニンが、腸内環境を整え、お腹の調子を安定させることで、心身のバランスを保つのに役立ちます。お腹の調子が安定すると、心も落ち着き、漠然とした不安感も和らぎますね。
- 収穫できる場所と環境: ワレモコウは、日当たりの良い草原や河川敷などに自生しています。
- 安全で手軽な活用法:ワレモコウは、乾燥させてお茶として飲むのが一般的です。その他、ワレモコウの根を焼酎に漬け込み、ワレモコウ酒を作るという方法もあります。ワレモコウ酒は、身体を温める作用が期待できます。
これらの植物を利用する際は、専門家に指導や書籍等の記載に則って、自己責任で行うようにしてください。また、アレルギーや体調の変化を感じた場合はすぐに使用を中止してください。
ホリスティックな癒し
私たちが住む地球(宇宙)には、(目に見えないものも含めて)私たちを癒してくれる力が満ち溢れています。
野草もその一つ。
特定の症状にピンポイントで働きかける薬や、
特定の成分を補うサプリメントとは異なり、
野草は私たち人間が本来持つ自然治癒力を
穏やかに高めることで、心と身体のバランスを整えてくれます。
野草のことを調べていくと分かるのですが、
含まれる「成分」が素晴らしいのはもちろんのこと、
野草はその「成分の構成のされ方」「バランス」がとても絶妙なんです!
ある特定の成分だけを補おうとしても、
組み合わせによっては吸収率が変わってきます。
例:カルシウムとビタミンD:
ビタミンDは、腸からのカルシウムの吸収を促進する働きがあります。
例:カルシウムが豊富な牛乳やチーズと、ビタミンDが豊富な魚(鮭、さんまなど)やきのこ類を一緒に摂る。
これは非常に単純な例ですが、
野草はもっと複雑に、
そして美しく、成分が構成されています。
そこに加えて、
自然の生命エネルギー
という見えない力が付加され、
私たちの「心・身体・魂」に
全体的な調和をもたらしてくれます!
(そして、そこに発酵の要素を加えると、とてつもなくエネルギーの高いものが生み出されます!)
そこで、
野草との関わり方で大切にしていただきたいのが、
【効果効能が豊富な野草=自分に必要/価値がある】としないことです。
今あなたに必要な野草は、
本やネット、SNSで流行っている野草ではありません。
本当に必要な野草を
知っている(分かっている)のは、
あなたの「心と身体と魂」です。
★野草を「薬」や「サプリメント」のように扱うのか?
★いのち丸ごと受け取って、大自然の恵みとして関わるのか?
色んな関わり方があっていいと思います。
しかし私は、後者の意識をもって、
自然界(宇宙)のいのちのめぐりに溶け込んでいきたいと思っています。
そんな環(和)が広がっていきますように。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回は「イライラや落ち込みに寄り添う」秋の野草たちをご紹介します。
野草×発酵ライフ
いのちがめぐる暮らしのすすめ
1DAYオンライン講座
月に2回の1DAYオンライン講座を開催しています。
野草と松と発酵の智慧は、単なる健康法ではありません。
「自分らしく、心身ともに豊かに生きる」ための、新しいライフスタイルです。
- 野草や発酵の知識を活用できていない
- 自分に合う健康法をずっと探し続けている
- いつも他人に合わせてしまう
- 生活に余裕があるはずなのに、心が満たされない
- 都会の中でも、自然に触れて生きていきたい
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- 自分だけの野草と発酵ライフを楽しみたい!
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という方は、
ぜひ一度1DAYオンライン講座にご参加ください。
明日からでも実践いただける、野草と発酵ライフのノウハウと、野草や松、菌たちの魅力や可能性、そして「いのちとの関わり方」をお伝えしています。
単なる健康法ではなく、本当の意味で人生を変えるための野草と発酵ライフとは何なのか。
2025年10月の開催日は以下になります。
- 10月10日(金)13時〜17時
- 10月18日(土)13時〜17時
定員がございますので、ピンと来た方はお早めにお申し込みください。
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