涼しくなったきたはずなのに、なんだか寝つきが悪い。
夜中に目が覚めてしまう。
今回のテーマは
「心地よい眠りを誘う安眠野草」
現代社会を忙しく生きる私たちにとって、
質の良い睡眠は、心と体を満たすための何よりのセルフケアです。
日々の忙しさや、
知らず知らずのうちに溜まった心身の疲れが、
心地よい眠りを遠ざけているのかもしれません。
眠ること。
それは生まれ変わるための儀式。
眠ることによって、
また明日、新たな「生」が始まる。
道端にひっそりと咲く野草たちは、
薬のような即効性ではなく、
サプリメントのような部分的な効果でもない、
ゆっくりと、そして奥深く、
私たちの心に静かな安らぎをもたらしてくれます。
野草を暮らしに取り入れる時間は、
自分自身と自然が深くつながる
慈愛に満ちたヒーリングの時間となるでしょう
野草で暮らしに安らぎと豊かさを。
心地よい眠りを誘う
安眠野草5選
ヨモギ :「ハーブの女王」がもたらす極上の安らぎ
「ハーブの女王」とも呼ばれるヨモギは、古くから日本の暮らしと深く結びついてきました。その力は、ただの野草にとどまらず、伝統医療や自然療法において重要な役割を担っています。
- 薬効成分: ヨモギの葉に含まれるシネオールという香り成分は、アロマテラピーでも使われるほど高いリラックス効果を持ちます。また、血行を促進し、体を芯から温める作用は、冷えからくる不眠に根本から働きかけます。東洋医学の「お灸」では、ヨモギの葉から作られる「もぐさ」が、ツボを温めることで心身のバランスを整え、穏やかな眠りを誘うとされています。
- 収穫できる場所・環境: 春から初夏にかけてが最も香りが良く、薬効も高いとされますが、秋でも葉が茂っている場所を探せば見つけることができます。秋のヨモギは葉や茎に薬効成分が凝縮されるとされています。日当たりの良い土手や野原、道端など、日本のいたるところで力強く育っています。
- 安全で手軽な活用法: 乾燥させたヨモギの葉を布袋に詰めて、湯船に浮かべてみましょう。湯気とともに広がる温かな香りが、まるで森の温泉に浸かっているかのように、心身を深く癒してくれます。お茶もおすすめです。(繊維が固くなるので食用には向きません)
ハハコグサ:お母さんのように優しく寄り添う癒しのハーブ
「母子草」と書くハハコグサ。その名の通り、まるで母が子を包み込むように、優しく穏やかな作用で心身の乱れを整えてくれる野草です。
- 薬効成分: ハハコグサには、フラボノイドやタンニンといった鎮静作用を持つ成分が含まれています。民間療法では、感情の高ぶりを静め、心を落ち着かせる目的で用いられてきました。心身が興奮状態にあると、質の良い睡眠は遠ざかります。ハハコグサの優しい力は、あなたの心に静けさをもたらし、自然な眠りへと誘います。
- 収穫できる場所・環境: 春の七草では「ゴギョウ」と呼ばれていますが、秋にも葉を採取することができます。日当たりの良い野原や田畑の畦道、道端などで群生しています。
- 安全で手軽な活用法: 茎葉を乾燥させてお茶にしてみましょう。ほんのりとした優しい香りは、お休み前の時間をより穏やかにしてくれます。忙しい一日を終えた自分へのご褒美として、温かいハハコグサ茶をゆっくりと味わってください。
セイタカアワダチソウ:大地の恵みがもたらす穏やかな眠り
秋の河川敷を黄金色に染めるセイタカアワダチソウは、しばしば誤解されがちですが、実は多くの有用な薬効を秘めた植物です。
- 薬効成分: セイタカアワダチソウは、その花粉が風に舞わないため、花粉症の原因ではないことが科学的に証明されています。薬効成分としては、ポリフェノールやサポニンなどが含まれ、民間療法では利尿作用や抗炎症作用が期待できるとされています。また、その根や茎葉が心身の緊張を和らげる目的で使われてきました。体の不要な水分を排出し、内側から整えることで、心身の重さが軽減され、安眠につながると考えられています。
- 収穫できる場所・環境: 秋の開花時期が最も多く見つけられます。河川敷や空き地、道端など、日当たりの良い場所に大群落を形成します。
- 安全で手軽な活用法: 根をきれいに洗い、乾燥させて細かく刻み、お茶として飲みます。独特の風味がありますが、慣れると大地を感じるような穏やかな味わいが病みつきになります。また、入浴剤としてもおすすめです。乾燥させたセイタカアワダチソウを洗濯ネットに入れ、湯船に入れます。デトックス効果やリラックス効果、また肌への効果(アトピーや乾燥による痒みの軽減)もあるとされています。
ブログ:セイタカアワダチソウは駆除するだけではもったいない!【効果効能・活用法】
アケビ:体のバランスを整え、軽やかな眠りへ
日本の山に自生するアケビは、秋に実をつけるつる性植物です。そのつるは「木通(もくつう)」として漢方にも用いられ、健康維持に欠かせない植物として重宝されてきました。
- 薬効成分: アケビのつるに含まれる成分は、優れた利尿作用を持つことが知られています。これは、体の余分な水分を排出し、むくみを和らげることにつながります。夜間の体のむくみやだるさは、睡眠の質を妨げる一因です。アケビは、体の内側から水分バランスを整えることで、軽やかで快適な眠りをサポートします。
- 収穫できる場所・環境: 実が熟す9月〜10月頃が収穫のタイミングです。山間部や森のふちなどで、他の木に絡みつくようにつるを伸ばしています。
- 安全で手軽な活用法: つるを細かく刻んで乾燥させ、お茶として飲むのがおすすめです。心身の重さを感じた日には、アケビ茶で体をいたわってあげましょう。
キンモクセイ:甘く優しい香りで心を解き放つ
キンモクセイは、その甘く優雅な香りで、多くの人の心を惹きつけます。この香りは、心身の癒しにおいて非常にパワフルな力を持っています。
- 薬効成分: キンモクセイの香り成分には、ストレスや不安を和らげ、心拍数を落ち着かせる効果が科学的に確認されています。伝統的な中国医学では、花の香りが精神的な緊張を解き、感情のバランスを整えるために用いられてきました。これはまさに、香りを通したホリスティックなヒーリングです。
- 収穫できる場所・環境: キンモクセイは庭木として親しまれていますが、山林でも自生しています。花が咲き始める9月下旬〜10月頃が収穫のチャンスです。
- 安全で手軽な活用法: 摘んだ花を乾燥させ、少量をお茶に加えてみましょう。お茶の香りがより豊かになり、心身を深くリラックスさせてくれます。就寝前の瞑想の時間に、キンモクセイの香りを添えてみてください。
これらの植物を利用する際は、専門家に指導や書籍等の記載に則って、自己責任で行うようにしてください。また、アレルギーや体調の変化を感じた場合はすぐに使用を中止してください。
効果効能に囚われない野草生活
野草生活を何年も続けてきて、不思議な体験をたくさんしました。
野草の力=効能・成分
として語られることがほとんどですが、
不思議体験の中の1つが
「薬効がないとされる野草で、体質改善の事例が出た」ことです。
野草の魅力を発信し出したころ、
「花粉症」に悩む友達からの依頼で、
お茶を作ってプレゼントしていました。
普通だったら
「花粉症(アレルギー)に効果がある野草」で
お茶を作ると思うのですが、
当時の私はある種の確信があって
「効果効能がない(ないとされる)野草」で
お茶を作っていたんです。
友達は野草のことを知らないので、
「花粉症に効果がある野草茶」と思って飲みますよね。
そうすると、もちろん花粉症は良くなったのですが、
それだけではなくて、
色んな体験談が出てきてしまったんです。
(睡眠剤を手放せたとか、アトピーが・・・とか、便秘が・・・とか)
狙い通りというか、
やっぱりな!と感じたあの時のことをよく覚えています。
私が「野草が秘めた力」という言葉を使う時、
そこには大きく分けて三つの意味があります。
ひとつは、
★研究がされていない成分や効能のこと
次に、
★野草の菌のこと(その働きなど)
そして、もうひとつは、
★野草のエネルギーのこと
野草の成分や効能を調べるのって、すごくお金がかかるんです。
だから、
まだまだ調べられていない成分や効能がたくさんあります。
(酵素の開発に携わらせていただいたとき、その研究費用の額に驚きました)
次に「菌の働き」です。
野草に棲む菌は、上質な発酵を促します。
(誰もがよく知る大企業さんも、会社の敷地内に生えている野草から菌を採取して、研究しているのだそう)
そして、「野草エネルギー」です。
これはおそらく、
現代(人類)の科学では掴み取れない領域のものになってくると思います。
波動とかそういう言葉でもない、
純粋ないのちのままのエネルギー
私たちの「いのちの根源」に届くエネルギー。
単なる「成分」「効能」だけではなく、
野草が持つ可能性と力の全てを
いのちで受け取る。
それがお伝えさせていただいている
野草と発酵を通じた
「いのちがめぐる暮らしのすすめ」です。
5回に分けて
【「自律神経の乱れ」を整える、おすすめの秋の野草】の
効果効能をご紹介してきましたが、
外に出たらその知識と思考を手放して、
いのちで「野草」という存在を感じ取っていただきたいです!
その植物(自然)と向き合い、対話をし、
いのちの視点・目線を持って、いのちの感性を磨く
それが私たちのこれからの生き方だと思っています。
ご紹介した野草であっても、そうでなくても、
もし気になる野草と出会ったら
葉っぱ一枚でもいいので、
そっと摘んでみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!
<執筆・監修>
小釣はるよ(E&Wラボ 酵素と野草研究所 代表)
松・雑草発酵錬菌術師-どこにでもある「雑草」たちを、私たちの生命を輝かせる「宝物」に変える”錬金術”と”錬菌術”をお伝えしています。
★関連サイト
https://lit.link/haruyoeandwlabo
★著書
・野草を宝物に(ヒカルランド /2019年)
・野草マイスターのゆる魔女レシピ(ヒカルランド /2020年)
・[新装改訂版]野草を宝物に(ヒカルランド /2023年)
野草×発酵ライフ
いのちがめぐる暮らしのすすめ
1DAYオンライン講座
月に2回の1DAYオンライン講座を開催しています。
野草と松と発酵の智慧は、単なる健康法ではありません。
「自分らしく、心身ともに豊かに生きる」ための、新しいライフスタイルです。
- 野草や発酵の知識を活用できていない
- 自分に合う健康法をずっと探し続けている
- いつも他人に合わせてしまう
- 生活に余裕があるはずなのに、心が満たされない
- 都会の中でも、自然に触れて生きていきたい
- 田舎に移住したので豊かな自然を生かしたい
- 自分だけの野草と発酵ライフを楽しみたい!
- 何があっても「自分を生きる」力を養いたい!
という方は、
ぜひ一度1DAYオンライン講座にご参加ください。
明日からでも実践いただける、野草と発酵ライフのノウハウと、野草や松、菌たちの魅力や可能性、そして「いのちとの関わり方」をお伝えしています。
単なる健康法ではなく、本当の意味で人生を変えるための野草と発酵ライフとは何なのか。
2025年11月の開催日は以下になります。
- 11月11日(火)13時〜17時
- 11月25日(火)13時〜17時
定員がございますので、ピンと来た方はお早めにお申し込みください。
年間オンラインスクール
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